ヘリコバクター・ピロリ感染診断及び治療に関する保険上の取り扱い

 

1 対象患者

内視鏡検査又は造影検査において胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の確定診断がなされた患者のうち、へリコバクター・ピロリ感染が疑われる患者。

2 検査法

    • 迅速ウレアーゼ試験
    • 鏡検法
    • 培養法
    • 抗体測定
    • 尿素呼気試験

3 除菌前の感染診断

1の対象患者に対し上記の5項目の検査法のいずれかの検査を実施した場合に 1項目のみ算定。ただし、検査の結果、陰性となった患者に対して異なる検査を再度実施した場合に限り、さらに 1回に限り算定可能。

4 除菌治療

ヘリコバクター・ピロリ陽性であることが確認された患者に対し、薬事法上承認されている薬剤を同法の承認事項に従い、3剤併用・7日間投与する。

5 除菌後の感染診断

    1. 除菌治療終了後、4週間以上経過した患者に対し検査を実施した場合に算定。取り扱いについては、 3の除菌前検査と同様。
    2. 除菌後の感染診断において、陽性となった患者について再度除菌を実施した場合は、再除菌及び再除菌後の感染診断に係る費用を1回に限り算定。

6 感染診断実施上の留意事項

    1. ヘリコバクター・ピロリに対する静菌作用を有する薬剤が投与されている場合は、当該静菌作用を有する薬剤投与中止又は終了後4週間以上経過していること。
    2. 抗体測定を実施する場合は、除菌終了後6か月以上経過し、かつ、除菌前の抗体測定結果との定量的な比較が可能であること。

7 実施時期

  平成12年11月1日から適用

8 その他

 診療報酬明細書の摘要欄に、必要事項を記載すること。

ヘリコバクター・ピロリ除菌剤に係る薬事法承認事項

(1)効能・効果

  • ランソプラゾール
    • 「胃潰瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助」
  • アモキシシリン及びクラリスロマイシン
    • 「胃漬瘍又は十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染」

(2)用法・用量(三剤共通)

「通常、成人にはランソプラゾールとして 1回30mg、アモキシシリンとして1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。但し、 1回400mg(力価)1日2回を上限とする。」

(3)使用薬剤

 @成分名:ランソプラゾール

販売名:

  • タケプロンカプセル 15、同30(武田薬品工業梶j

 A成分名:クラリスロマイシン

販売名:

  • クラリシッド錠 200mg(ダイナポット梶j
  • クラリス錠200(大正製薬梶j

 B成分名:アモキシシリン

販売名:

  • アモキシシリンカプセル「トーワ」(東和薬品梶j
  • アモピシリンカプセル 250(大洋薬品工業梶j
  • アモリンカプセル 125、同250、同細粒(武田薬品工業梶j
  • サワシリンカプセル、同錠 250(昭和薬品化工梶j
  • パセトシンカプセル、同錠 250(協和発酵工業梶j
  • ワイドシリン細粒 200(明治製菓梶j
新たに保険適用となる臨床検査

 

項   目

測定方法

主な測定項目

点数

(D-1)

(測定項目が新しいもの)

迅速ウレアーゼ試験

ウレアーゼ法

ヘリコバクター・ピロリ感染症の診断

 

70点

保険適用申請業者

      • サクラ精機株式会社
      • 国際試薬株式会社
      • 株式会社特殊免疫研究所

参考点数     細菌培養同定検査 簡易培養検査  70点

項   目

測定方法

主な測定項目

点数

(D-1)

(測定項目が新しいもの)

ヘリコバクター・ピロリ抗体

LA法

イムノクロマトグラフィー法

ヘリコバクター・ピロリ感染症の診断

70点

保険適用申請業者 

      • 第一化学薬品株式会社
      • 大塚製薬株式会社
      • 株式会社特殊免疫研究所

参考点数     細菌培養同定検査 簡易培養検査  70点

項   目

測定方法

主な測定項目

点数

(D-1)

(測定項目が新しいもの)

 ヘリコバクター・ピロリ抗体 精密測定

EIA法

ELISA法

ヘリコバクター・ピロリ感染症の診断

70点

保険適用申請業者

      • 大塚製薬株式会社、株式会社特殊免疫研究所
      • 国際試薬株式会社、株式会社ゲノムサイエンス研究所
      • 栄研化学株式会社、協和メディックス株式会社

参考点数     細菌培養同定検査 簡易培養検査  70点


中央社会保険審議委員会の答申および厚生省保険局医療課長からの通達(平成12年10月31日:保険発第180号)を参考に作成しました。使用にあたっては、個人の責任でお願いいたします。